30代の私と、60代の母世代が日々の服を着てみたら…。 後編

こんにちは。
愛媛県で編集の仕事をしている、せいかつ編集室の大木春菜です。
ギリギリ30代の私が大人の日常服について考えるコラム。

前回は、30代の私と、60代の母世代が日々のお洋服を試着する前のヒアリングで感じたことについて書かせていただきました。

今回の記事では、いよいよ試着の様子を書かせていただきます!

体型が変わっても“おしゃれ”はできる

私は以前から、小森さんに、「年齢を重ねるにつれて、既存服が似合わなくなる理由」を聞いていました。日々のお洋服は、年齢を重ねてきた大人の体型に合わせてつくられたお洋服です。

日々のお洋服を試着する前に、小森さんに普段の姿を見ていただいたのですが
小森さんは、母が今着ているお洋服を見て

前はぴったりだけど、背中はあまっていますよね?

と言いました。

当日の母のファッションは、私にとっては見慣れた姿。
特に、「背中があまっている」だなんて考えていなかったけれど、たしかに背中はふわっと浮いているような感じになっていました。

なるほど・・・これが、既存の大人服の問題点か。

大人になると、筋肉が落ちて細くなる部分、逆に脂肪がつく部分のバランスが、若い頃と変わってきます。ウエストやバストに合わせてサイズアップをしても、実は背中は変化がなかったりするので、背中だけガバガバみたいな現象が起こってしまうのです。

全体的に大きなシルエットになってしまって、「体型が変わったから、何を着てもオシャレに見えない」という思考に陥ってしまうのかもしれません。

そうなると、なんだか“おしゃれ”が楽しく思えなくなってしまいますよね。

向こう側から歩いてきている人がいたとして、「わぁ〜キレイだなぁ〜」って思う人とそうじゃない人がいますよね。その差って一体なんだと思いますか?

キレイな人はやっぱり、スタイルがいいですよね〜。だから、何を着てもキマルんじゃないかなぁ・・・。

「私のオシャレはここまで」「キレイなあの人は別次元!」 そういう制限を課してしまっている自分に気がつきました。

日々のお洋服を着たら、何か変わるのでしょうか。

こんな大人になりたいな

お待ちかねの試着タイム!
小森さんがおすすめするお洋服を、それぞれ試着してみました。

まずは母。ワンピースを着用します。

母は普段、ワンピースを着ません。着るのになんだか抵抗があるようなのです。
日々のワンピースを着た母は、いつもの母とは違った雰囲気になっていて、とても可愛い!

私はそれを見てテンションがあがってしまいました(笑)

どうですか?背中余ってなくないですか?

ほ・・・本当だ!背中がすっきり!なんだかひとまわりスッキリして見える。

母はもともと痩せ型なのですが、背中がすっきりすると背筋が伸びて、なんだか若返ったような感じになりました。

ストッキングを脱いで、下に白いパンツを履いてみませんか?
裾は少し折ってみてください。

小森さんのアドバイス通りに着用してみると、もう一段垢抜けした雰囲気に。こういう、可愛い母をもっと見てみたい!と思いました。


続いてRさん。黒いワンピースを着用です。
Rさんの姿を見て思わず

Rさん・・・めちゃくちゃカッコイイです!

という声が漏れました。

普段、ナチュラル系のワンピースを着ていることが多かったRさん。日々のワンピースを身に付けると、そこに「キレイめ感」が加わって。品のよさがワンランクアップしたように感じました。

素材のよさとデザインのおかげでしょうか?
Rさんの人生の深みのようなものが、お洋服によって引き出されているイメージ。可愛いというより、カッコイイ。憧れの大人のシルエットだ・・・と感じたのです。

こんな大人になりたいな。

そう思いました。

おしゃれをすると、人生を楽しんでいるように見える

60代、人生の大先輩である2人に日々のお洋服を試着してもらって思ったのは、

お洋服が素敵だと、人生を楽しんでいるように見える

ということでした。

こんな大人になりたいな。

と私が感じた理由はそこなのかもしれません。

人生を楽しみたい!味わいたい!

きっと誰もがそう思っているはず。

「人生が楽しいのは若いときだけ」
「若くていいわねぇ〜」

たまにそんな声を聞くと、

大人になると、枯れていくだけなのかなぁ・・・
いいことはないのかなぁ・・・

と、寂しい気分になってしまいます。

おしゃれを楽しんでいる小森さん、お母さん、Rさんのような大人を見られるのは、私にとっては希望です。

これから年齢を重ねて、人生の深みのようなものを表現することができたなら・・・。
とっても素敵だなぁと思います。

30代の私にも、日々のお洋服は似合った!

私も日々のお洋服を試着させていただき、ギンガムチェックのシャツとタイプライターのパンツを購入しました。

大木さんに日々のお洋服は、まだ早いかもしれないですよ。

と言われていましたが、似合っちゃいました(←自分で言う)。

日々のお洋服のいいところは、リラックスしながらも“きちんと感”を演出できるところだと思います。

私は産後、パンツスタイルからずっと遠ざかっていました。なぜなら、お腹が出てしまって、もともと持っているパンツがはまらなくなったからです(ガーン!)

日々のパンツは、ウエストをゴムで調整しながら、きちんとホックで止めるスタイル。履いたときのラインがとてもキレイです。このゆるさと、きちんと感のバランスが絶妙だと感じました。そして、とっても軽いのです。

ギンガムチェックのシャツは、母も試着したのですが、私も母も二人とも似合っていました。ただ、同じ服と思えないぐらい違う味わいを出していました。

日々のお洋服は、その人の持っている人生を表すのかもしれない・・・

そんなことを思いました。

年齢を重ねた分、経験が増える。
たくさんの知識や感情もたくわえる。

“ちょうどいい”おしゃれとは、自分の人生を表現する洋服なのかもしれません。

引き続き、研究を続けてみることにします。 

“ちょうといい”大人のおしゃれは、毎月、10日・20日の2回更新でお届けします。
次の更新は8/20予定です。お楽しみに!

PS
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